2012年1月20日金曜日

小型スピーカアンプSPAMP-1の設計

この間アップした小型スピーカアンプSPAMP-1について、コンセプトというほどでもないけれど、こんな考えで設計、を書いてみる。

 基本的コンセプト
  1. OPAMP(オペアンプ)を使う。
  2. そこそこ単純な構成にする。
  3. それでいてスピーカを数Wの駆動できる。
1はOPAMPの差し替えで音の違いがわかると面白いので、今回の外せない条件。しばらく前から話題のMUSESなんか試してみたいということ。耳とソースがそれに追いつけるのか?ということはさておいて。
2はユニバーサル基板で造るのが大変だし、そこそこ大きさを小さくしたいから。3は10cmぐらいのスピーカユニットを手に入れてエンクロージャーも作る予定だったから。スピーカの話と、アンプを動かすための電源についても、そのうち書くとする。

回路構成まで決め方

こんな前提で、構成を考えると、2回路OPAMP1個でスピーカ駆動のための出力バッファが大筋で定まり、あまり大きくしないとなると入出力にコンデンサを使わないDCアンプとなる。
さて、出力電流能力の乏しいOPAMPからスピーカを駆動するにはどうするか?気分的にOPAMPの出力をできるだけスピーカまで伝えたいということから、OPAMP出力からスピーカまでの電圧利得は0dBとしたい。こうするとエミッタフォロワで電流能力を上げて、という構成になる。

最終の出力段をエミッタフォロワにすると、NPNトランジスタとPNPトランジスタを組み合わせたインバーテッドダーリントン形式が妥当。
インバーテッドダーリントン回路
出力段はNPNとPNPだから、それぞれをインバーテッドダーリントン回路として組み合わせると、いわゆるダイヤモンドバッファ回路の構成になる。
ダイヤモンドバッファ回路
Tr1のバイアス電流は簡単に作るため電源から抵抗だけでもってくるとした。
 趣味の場合の結構な問題は、トランジスタが何になるかは手に入れるまで確定しないこと。だから、ざっくり検討で構成を決めて、トランジスタを手に入れてから必要に応じて回路定数の再調整になるつもり。そうはいっても造ってしまってからの素子を追加するような調整はあまりしたくないので、多少は予防的な回路とした。
 出力段トランジスタTr2のエミッタと、前段のOPAMPからトランジスタTr1のエミッタに抵抗を入れることにして、出力段のバイアス電流の調整を広くできるようにした。
 大まかな構成についてはこんな感じで。
 
今回はここまで。

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