2012年1月25日水曜日


回路定数の決め方(概略 自分で書いて、冷や汗が出る
回路定数を決める上で必要な値として、iMacのヘッドフォン端子のオーディオ出力は最大1.6[Vrms]なので、ピーク電圧で±2.26[V]。この出力インピーダンスは24[Ω]未満とあるから、アンプ側はそれよりも十分大きいインピーダンスで受けて、可変抵抗で入力レベルを調整して出力レベルを変更する。今回は1kΩの可変抵抗で受けるとした。
それから、電源電圧は、多くのOPAMPが使えることを考え±15[V]、電源はレギュレータICを78/79シリーズのNJM7815、NJM7915を使うので、出力電圧と出力電流の負荷特性例のグラフから、通常は1[A]まで。過電流保護はフの字特性だから、1[A]以上では使ってはいけないのだが、趣味だから、過渡状態のピーク電流を2[A]までは許すとした。
スピーカはMacの横に置いて使うので普段は1[W]も出さないので、最大でも4[W]ぐらい。スピーカのインピーダンスr=6[Ω]でP=4[W]とすると、

   

から、出力電圧V=4.9[Vrms]となり、最大入力1.6[Vrms]の3.06倍になるので増幅度A=約3倍でよしとした。非反転増幅器の増幅度Aは

   

であるから、E24系列からR10=510[Ω]、R9=1[kΩ]とした。
4[W]だと出力電圧は4.9[Vrms]ピーク電圧では6.93[V]となるので、約±7[V]までは出力できる必要がある。15[V]の電源電圧から6[Ω]の負荷に7[V]の出力電圧を得るには、1.17[A]の出力電流なので、出力トランジスタのhfe=100とすると、ベース電流は約12mA必要で、出力電圧7[V]+トランジスタのVbe+エミッタ抵抗x1.17[A]=約8.5[V]となるので電源電圧との差電圧は約6.5[V]、この6.5[V]でベース電流12[mA]を確保するには電源電圧と出力トランジスタのベース間の抵抗は535[Ω]以下であることが必要である。



ここから先を決めていくのは、それぞれのトランジスタの特性が把握できていないと難しい。趣味の範囲だと、特性を確認することもままならないので、今回は適当に定めた。出力トランジスタのアイドリング電流は150[mA]。

ここまで振り返ってみると、いかに適当に造ってしまったか、冷や汗が出る。反省!すべて自分の機器だから、壊れても燃えても破裂しても、自己責任という趣味の前提だから、これでもなんとかいいというレベルだ。皆さん、このままは、造らない方が良いよ。次回は、もっとまじめに回路を造ろう。

この構成は、出力電圧が振れたときに出力トランジスタの一方の電流が流れなくなるAB級だから、高調波歪みが発生してしまう。次のスピーカ用のパワーアンプは、そこを変えたものにしたいなあ。

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